2011年02月05日

コンペ講評その2

入選 「ポンポン汽車」 高良康司作

コンペ講評その2


リュウキュマツの木目の美しさが目を惹く汽車である。車体を床で走らせると、煙が出る代わりに木の球が飛び出す意外性!
ケムリダマが飛び出す発想の面白さを思いついた作者のにんまりとした顔が想像できる。
車輪の回転に応じて球体を上へと跳ね上げるオートマタ(からくり)のおもちゃは、木のおもちゃ作りが盛んなヨーロッパでも見たことがない。
ケムリダマに着色し、もっと続いてぞろぞろ出てきたら面白いだろうなと思った。軽い材質のコルクなどで作ったら、球はさらに上へ跳ね上がるだろう。
遊ぶ子どもの手の大きさや、形の変化を工夫すれば、ユニークなおもちゃに発展するだろう。

小黒三郎


入選 「うさぎのスカイツリー」 瓜田一作

コンペ講評その2


木片を収納する木箱をひっくり返し、底の面の中心に、丸棒を組み立ててツリーを立てる。
一人でも遊べるが、2,3人で遊ぶゲーム玩具である。ツリーの幹の底は曲面で、ウサギの木片を枝に載せてゆくうちに、いつかバランスが崩れて倒れる。倒した人が負けとなる。
これに類した木のバランス玩具はいろいろ製品化されているが、作者は「ウサギの木」を発想した。沖縄に生える5種類ほどの木を使ってウサギを切り抜いている。何の木か知らせる工夫が欲しかった。ウサギの形をさらに単純化し、目を入れるとウサギは生きてくるだろう。
木の丸棒に色を施してもよかった。もう一工夫すれば製品化は可能と思う。

小黒三郎


入選 「少しづつうまくなろうよ!ホップ・ステップ・ジャンプ」 古我知毅作

コンペ講評その2


愛嬌のあるやじろべえの表情に思わず、ほほえんでしまいます。そして、微妙なバランスのやじろべえの傾きが楽しめるおもちゃです。
 素材の丈夫さなどを工夫すると、バランスゲームのような感覚の商品化が可能なのではないかと思いました。

山本香


入選 「木ックボード」 屋宜政廣作

コンペ講評その2


この作品はテーマの「飛ぶ・跳ねる」で、今年の干支にちなみウサギ型のキックボード。前進すると尻尾がぴくぴくと上下に動く。デザインも優れていて大変よくできたおもちゃです。

ジュン・パンギリーナン


入選 「バードコール」 阿部誠司作

コンペ講評その2

大小かわいいキャラクターの鳥たちがとても目を引くデザインです。作りがなぜかノスタルジックに感じる。ただ、バードコールの泣き声が多種であればもっとよかったと思います。

ジュン・パンギリーナン





Posted by 小黒ビエンナーレ at 17:10│Comments(1)
この記事へのコメント
小黒先生、事務局の佐藤さん、中馬さん、伊波さん、昨日は会場で、どうもありがとうございました。
初開催のビエンナーレが終わられ、既に次回への構想をふくらまされているのではないでしょうか?皆さんとの出会いは私共としましても大変嬉しく、今後何かご一緒に出来るものとワクワクしております!
小黒先生を筆頭に、沖縄の木工作家さん方がますます遊び心を発揮され、楽しい世界が生まれますように・・・
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(当方ブログへの書き込み、またリンクしていただきありがとうございました!)
Posted by 沖縄グッド・トイ委員会沖縄グッド・トイ委員会 at 2011年02月07日 23:50
 
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