2014年02月19日

「第2回ウッディ・ビエンナーレin沖縄」コンペ結果 その2


★受賞作及び講評

審査委員長/小黒三郎  審査委員/山本香(沖縄子育て良品)  松田美乃(プラザハウス)




バームクーヘンパズル

<グランプリ>(小黒三郎賞)
大堀 美知雄作 「バームクーヘンパズル」 (名護市)


一枚の琉球松の板を電動糸のこ盤で37片に切り抜いて、円形に組むパズルである。中心の円ブロックを抜くとバームクーヘンのお菓子のように見えることから、作者は「バームクーヘンパズル」と名付けた。
琉球松のはっきりした木目を合わせるように組むことができるが、なかなか難しいパズルである。扇状の36片に磁石が埋め込まれており、木片を波状に組むと蛇のような形に組め、テーマの「のびる、つながる」おもちゃ遊びが可能となる。机上に寝かせるだけでなく立たせる構成もでき、多様な立体構成遊びができる。
製品化も可能で、繰り返し遊べる玩具である。
(小黒 評)



「第2回ウッディ・ビエンナーレin沖縄」コンペ結果 その2

<準グランプリ>(プラザハウス賞)
横手 道朗作 「イチモクさんの◯人◯+1脚」 (糸満市)


土台からコミカルな動きでコロコロ走る様子に愛嬌があります。
重点の位置や、ゴムによる連結で動きをよりユニークにする工夫が感じられ、この作品の魅力を感じました。
スペースをとらずに、また比較的シンプルな構図ではあるものの、ひとつひとつのパーツが規則的にていねいに制作されており、佇まいとして美しいところも、この作品の魅力でもあります。
「イチモクさん」というキャラクター設定も愛らしい。言えない表情で、ときに一人で、ときに連結しながら走っていく様子を囲んで、大人も子供も笑顔になっていく風景が目に浮かんできます。            
(松田 評)



ヘビの子のこのこつながって

<特別賞>
甲本 弘史作 「へびの子のこのこつながって」 (岡山県)


濃淡のある木の色が目に優しく、同じ形がつながる美しさを感じる作品です。
安定した技術力のせいか、安心感があります。
愛嬌のあるへびが可愛いですね。
繋げていった時のカーブが、とても優しい感じを受けます。
遊べて、飾れるステキな作品です。
(山本 評)



色んな顔

テーマ部門<デイゴ賞> 
盛根 理恵作 「色んな顔」 (うるま市)


沖縄特産のデイゴ材の軽さを生かして、3つの角材に上段は目を、中段は鼻を、下段は口を描き、その3つの角材を回転させることによって、偶然に生まれるさまざまな表情を楽しむおもちゃが生まれた。かなり大きな作品だが、アイデアと素材のマッチングが成功したと思う。
小さく作れば製品化ができる。
(小黒 評)



首を伸ばせば

テーマ部門<デイゴ賞入選>
永尾 陽祐作 「首をのばせば」 (那覇市)


絵画のように壁に装飾できる玩具という点も個性的な発想です。
キリンがグーッと首をのばして木の実を食べる。食べ終わって口を離す時に鳴る「カタン」という音も愛らしい仕掛けです。背景にあとすこし手を加えたり、「キリン×木の実」以外にもいろんな構図のバリエーションが生まれてきそうで楽しみです。        
(松田 評)





Posted by 小黒ビエンナーレ at 15:00│Comments(0)
 
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